任意整理をした後カーリースは可能？

結論から先に言うと、任意整理後にカーリースを利用することは可能ですが、難しいでしょう。

なぜなら、任意整理を利用すると、金融機関同士のネットワークである信用情報機関に情報が掲載されるからです。信用情報機関に任意整理を利用した情報が掲載されるということで、債権者との約束どおりに借金返済ができなかったということが分かるため、カーリースの契約を結ぶための審査に落ちてしまう可能性が非常に高くなります。

カーリースを契約しているあいだにリース会社に対して任意整理を行った場合、リース会社からリースされている車はリース会社に引き上げられることになります。リース契約上では、対象となる車の所有者はあくまでリース会社。そのため、いったん契約した内容通りにリース料金の支払いができないとなると車はリース会社に回収されてしまうのです。

さらに、リース契約中に任意整理を行い車が引き上げられると、必然的にリース契約も解除されます。そうなると、契約途中で解約することになるので違約金が発生し、残っている返済金も一括払いを要求されてしまうのです。

このように、カーリース中の任意整理は可能ではあるものの、デメリットが非常に大きくなります。なお、個人再生や自己破産でもデメリットは同じです。

任意整理を行いつつ、カーリースを継続利用するためには、任意整理の際に対象となる債権者からリース会社を外せばOKです。個人再生や自己破産の場合は、すべての債権者が対象となりますが、任意整理なら対象となる債権者を選ぶことができます。そのため、任意整理の際に、対象となる債権者からリース会社を外しておけば、カーリースは継続可能です。

任意整理後にカーリースの申し込みを行うこと自体は可能です。しかし、どうしても審査に通りにくくなってしまうことは避けられません。そのため、任意整理後にカーリースの申し込みを行う際には注意点があります。

まず、重要なのは年収額です。十分な収入が確保されていなければ審査は通りにくくなるので、最低でも年収200万円のラインは確保しておかないと審査には通らないと思っておいてください。

これまでの信用情報ももちろん重要です。任意整理はもちろんのこと、個人再生や自己破産、ほかにもクレジットカードや各種ローンの返済に遅滞があると、それだけ審査は通りにくくなります。

任意整理後のカーリースは、可能ではあるもののデメリットが大きいのであまりおすすめできません。車はリース会社に回収されてしまいますし、リース契約は途中で解除となってしまうので、違約金も発生します。さらに、信用情報機関にも事故情報が掲載されてしまうのです。

ただし、任意整理をした場合でも、リース会社を対象となる債権者から外すことでカーリースは継続可能となります。