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任意整理後に子どもの教育ローンや奨学金は申し込める?

任意整理後に子供の教育ローンや奨学金は申し込めるのでしょうか。このページでは、任意整理後の教育ローンについて詳しく解説していきます。奨学金についても説明していますので、参考にしてみてください。

任意整理後の5年間は教育ローンを組めない

任意整理後、一定期間は教育ローンを利用することができなくなります。期間は最低でも5年間です。
任意整理をすると、信用情報機関の個人信用情報に事故情報として登録されてしまいます。事故情報が登録されると個人の信用度が下がってしまいます。教育ローンの申し込みをすると金融機関が個人信用情報を調査しますが、事故情報が登録されていると信用度が低くなりローンの審査に通過することができません。この状態をブラックリスト状態と言います。
ブラックリストは一生続くわけではなく、任意整理後一定期間が過ぎて問題がなければ消去されます。その期間は最低でも5年程度といわれています。つまり、最低5年が経過してブラックリストから消去されれば、教育ローンを利用することができるのです。
個人信用情報に事故情報が登録されている間は、国の教育ローンも民間の教育ローンも利用することは難しいと覚えておきましょう。

教育ローンとは

教育ローンとは、子どもの教育費や学費のために利用するローンです。子どもの進学のタイミングで利用する家庭が多いでしょう。
教育ローンには国の教育ローンと金融機関が運営している教育ローンがあります。
国の教育ローンには世帯の年間収入の上限があり、790万円以内(子どもが1人増えるごとに100万円増)でなければ利用することができません。借り入れできる上限額は子ども一人につき350万円。金利は固定金利ですが、低金利なのが特徴です。保証人は必要ありませんが、代わりに保証料が必要な場合があります。
金融機関の教育ローンの場合、前年度の所得が一定の金額以上でなければなりません。借り入れできる金額は、金融機関によって異なります。金利は固定・変動で選ぶことが可能です。
国の教育ローンは家庭の教育にかかる経済的負担を軽減することが目的であるのに対して、金融機関の教育ローンは返済するための安定した収入が求められます。それぞれ条件や借りられる金額が異なるため、条件に応じて利用できる方を選ぶとよいでしょう。

任意整理後に奨学金の審査は申し込めるのか

任意整理で教育ローンが利用できないとなると、奨学金の審査は申し込めるのでしょうか。奨学金は子どもが自分で教育費を借りて、進学するために利用するものです。審査を受ける対象は子どもになるため、子どもの負担は増えてしまいますが、親がブラックリスト状態でも利用することができます。
教育ローンの代わりに奨学金を利用することはできますが、ブラックリスト状態の親は奨学金の連帯保証人にはなれません。両親がそろっている場合、片方がブラックリスト状態でも、もう一人が連帯保証人になることはできます。親族など、ほかに連帯保証人になってくれる人がいればそれでも問題ありません。
連帯保証人がどうしてもいないときは、保証機関に奨学金の保証をしてもらうこともできます。ただし、保証機関を利用すると保証料が発生するため、子どもへの負担はさらに大きくなってしまいます。

教育ローンとの違いは?

教育ローンと奨学金では、返済義務に大きな違いがあります。教育ローンは保護者が借りて保護者が返す仕組みですが、奨学金は子どもが借りて子ども本人が返済しなければなりません。また、奨学金には成績の条件があったり、申し込みの時期が決まっていたりと、条件が細かく違います。子どもに負担をかけたくない人には、教育ローンが向いているでしょう。さらに、奨学金は入学後にもらえるため、入学金を用意できない場合は教育ローンを利用しなければなりません。
子どもの成績が優秀であれば、返済不要な給付奨学金を利用できる場合もあります。

奨学金を借りる際の注意点とは

子どもの信用情報に問題がなければ、奨学金の審査に通る可能性は高いといえます。しかし、親がブラックリスト状態の場合、奨学金の連帯保証人になることができません。連帯保証人が用意できなければ、奨学金を借りられない恐れがあります。連帯保証人は基本的には親権者です。成年者の場合は、父母。父母がいなければ4親等以内の親族とされています。保証人を用意できなければ、期間保証を利用する必要があります。
奨学金は子どもが負う借金でもあります。子どもが卒業した後は、数年にわたって返済しなければなりません。そのことも踏まえたうえで、奨学金を借りる選択をしましょう。

教育ローンを検討する場合は早めに専門家に相談する

教育ローン・奨学金の申し込みを考えているのであれば、早めに専門家へ相談することです。任意整理をした後ではブラックリスト状態になってしまい、子どもの教育ローンが借りられなくなってしまいます。借金の返済が難しいときや返済が滞っているときは、実績豊富な専門家に速やかに相談しましょう。任意整理で受ける不利益を抑える方法を提案してくれるでしょう。
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