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任意整理中は、お金を借りようと思っても基本的に新たな借金は不可能です。ただし、急病・ケガによる入院など不測の事態が起こり、まとまった資金が必要になる可能性はゼロではありません。そんなときの対処法をお伝えします。
債務整理をすると、利息を免除してもらえたり、長期の分割返済により月々の返済額を減らしてもらえるなどのメリットと引き換えに、信用情報に事故情報として登録されます。いわゆるブラックリストに載る、という状態です。
このため、新規でローンやカードの申し込みをしようとしても、ほぼ確実に審査に落ちてしまいます。
信用情報に事故情報が登録されている期間は「おおむね5年以内」。したがって、任意整理をすると最長5年間は借り入れができないと考えるのがよいでしょう。
とはいえ、期間中にどうしてもまとまったお金が必要になることもあるでしょう。まずは状況に応じて借入できる先またはそもそもの費用の減額方法を確認しましょう。
高額療養費制度を申請しましょう。医療費の自己負担額が高額になった場合に、一定の金額を超えた分があとから払い戻される制度です。健康保険にさえ加入していれば申請できます。
事前に申請すれば還付ではなく、最初から限度額内の支払いで済むよう処理してもらえます。
積み立て型の生命保険に加入しているなら「契約者貸付」が利用できる可能性があります。
これは、今まで払い込んだ額の範囲内でお金が借りられるもの。子どもの学資保険など、確認してみましょう。
上記方法が難しい場合は、金融業者に事情を説明し、お金を借りられないかお願いするしかありません。
金融業者の規模によって対応に差があります。
大手では、金を借りたい人の与信情報を客観的に数値化した「スコアリングシステム」を採用。情状的な解釈を挟む余地なく審査が行われます。
一方中小では、「自身の借金状況を理解しているか」「和解案に沿った返済が可能か」といった内容を独自基準で判断する分、大手よりは審査が緩いと言われています。
気を付けなればならないのは「ヤミ金」です。合法ではない金融機関であり、困っている債務者に「あなたでもお金が借りられますよ」などと甘い言葉で近づいてきます。
手を出してしまうと、法外な利息・金利での新たな借金を作ることになり、悪質な取り立てにも見舞われます。安心した生活にはまず戻れないため、十分注意しましょう。
借金を重ねなければならないのは生活が破綻しているサイン。任意整理を機にお金の使い方を見直しましょう。
どうすればよいかわからなくなったら、一人で考えて行動せず、任意整理を依頼した弁護士に今後について相談してください。